Grouponと比べてわかるソーシャルコマースサービス「Curebit」の新しさ

グルーポンはすばらしいソーシャルコマースのアイデアでした。そしてもう古い。そう思えるサービスが「Curebit」です。間違いなくソーシャルコマースの次世代を切り拓くコンセプトだと思います。いつもながら新しくすばらしいアイデアを紹介してしまうのはもったいないのですが(笑)。NOTEにとりたいと思います。

[参考:Social Times「Curebit Helps Online Stores Increase Profit Through Social Media [Interview」

「Curebit」の仕組みはYouTubeの動画を見ていただければ直感的に理解いただけると思いますが、流れはこんな感じです。

(1)ショッピングサイトで商品を購入する

(2)購入完了ページで「商品購入をFacebookやTwitterやメールでシェアしませんか? シェアした友だちが購入すれば●ドルのキャッシュバックを差し上げます」とオファーされるので、ソーシャルメディアでシェアする

(3)シェアしたソーシャルメディアから友だちが商品を購入するとキャッシュバックされる(あなたの友だちも同じようにディスカウントの幸運を得られる)

一見するとシンプル過ぎる仕組みですが、実によく考えられて設計されていることがグルーポンなどクーポン共同購入サイトと比較するとわかります。簡単に解説したいと思います。

■クーポン共同購入サイトと何が違うのか?

クーポン共同購入サイトがユーザーに対してソーシャルメディアでのシェアを促すために用意している仕組みは「取引成立まであと●枚」という制御を加えているところで、そこに「終了まであと●時間●分●秒」という時間的な制約が加わり、「このままじゃ取引成立しない、誰か買ってくれ!」というシェアが起こり、クチコミを広げるという流れになっています。

しかし、実際のところはほとんどのクーポンが早々に「取引成立」となっており、クチコミを誘発しているとはいえません。ほとんどの人はそのクーポンが販売されている情報を、オフィシャルTwitterアカウントをフォローする、またはサイトを訪れることで入手しているのだと思います。結果的に、クーポン共同購入サイトは集客を広告に頼ることが多いのではないでしょうか。このように考えていくと、クーポン共同購入サイトはソーシャルコマースというジャンルに入れてしまうのは疑わしく、やはりフラッシュマーケティングと呼ぶのが正しいと思います。

その点、「Curebit」は本当の意味でのソーシャルコマースです。「Curebit」のプラグインを導入しているショッピングサイトでは、ソーシャルメディアでシェアすること対してキャッシュバックというインセンティブが用意されていますが、それは自分の友だちが購入しない限りは得ることができません。そうすると「このiPad2のケースだったらあいつが買いそうだな」というように、ショッピングサイトからのキャッシュバックオファーを友だちが購入するだろうという見込みに応じてシェアしていくことになります。また、シェアされる側も「Friends only offer」としてディスカウントを受けることができるので、あなたのシェアから商品を購入した友だちからはきっと感謝されることでしょう。(ちなみに「Friends only offer」に「終了まであと●時間●分●秒」という時間的な制約を設けているところはグルーポンのエッセンスをうまく盗んでいると思います)

このように「自分へのキャッシュバック」と「友だちにも喜ばれる」という二重のリウォード(報酬)が用意されていることがソーシャルコマースサービスとしての「Curebit」の新しさです。このクチコミ装置はかなり強力だと思います。実際にベータ版を提供しているショッピングサイトでは平均して売上を2.7%伸ばしているそうです。ベータ版でこの数字ということは、まだまだ伸びる余地があるような気がします。

「Facebook Beacon」の大失敗を覚えている方も多いと思いますが、誰もがあの時に「ソーシャルコマースは成功しない」と感じたのではないでしょうか。それも今は昔です。「Curebit」はうまくユーザーをオプトインさせることに成功する初めてのケースになるかもしれません。期待しています。

なお、もし事実誤認などがございましたら、Twitter(http://twitter.com/ro_mi)やFacebook(http://www.facebook.com/hiromi.kubota)などでお知らせいただけると大変に助かります。また、ご意見や感想などもいただければとても参考になります。